これまでの角型スパイラルでは FE103E のようにQ0の値が小さなユニット(バックロード向き)では低域が不足する傾向がありました。 長年にわたって解決法が見つからないまま立ち往生していたわけですが、最近になって、ある方から、折り曲げて開口が前面にくるようにしたら良い結果が得られた、という情報をいただきました。 そこで、私なりに折曲スパイラルを設計してみました。 使用した材料は15mmMDFです。 仕上げでは着色せず、シェラックをMDFに直接塗布しました。 ユニットの背後で音道を塞がない位置に少量の吸音材を入れます。高域の鋭さが緩和されます。 | |
結果は、一応満足できるものですが、製作が多少面倒ですので、手間を掛ける価値が十分にあるかどうかわかりません。 f特を測定したところ、従来の角形スパイラルの方が若干すぐれているという結論に達しました。 なお、最初に製作した折曲スパイラルはフィン数が上記の2倍のものでしたが(片側8枚)、f特はもっとひどいものでした。 200〜300Hzにかけての大きなディップはフィン数にはあまり関係なく生じます。 位相の問題かもしれません。 外壁6面すべてが補強されているため、箱は頑丈でズッシリと重く、箱鳴りは実質的に無視できます。 |
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16枚のフィン。 全部同じ形状です。 角度 19度 長さ122 mm 幅 75 mm 音道をスムーズにするために、フィンのエッジを丸めます。 |
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側板とセンター・プレート。 長さが異なることにご注意下さい。 50 mm 短いセンター・プレートにより、上から下に抜ける音道が形成されます。 センター・プレートの片側エッジに溝を掘ってあります。ここにケーブルを通します。 |
| 側板にセンター・プレートとフィンを接着します。 |
| 全パーツです。 |
| 仮組1 |
| 仮組2 |
| 仮組 3 |
| 仮組 4 |
| 組み立て完了 |
角型スパイラル Angular | 折曲スパイラル Folded |
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AG180BS |
AG180turn |
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測定には FE103E を使用 聴取位置 ステレオ 2m 中央 |
開口部出力 モノ マイク・カプセルの位置は 開口部中央/境界上 |
聴取位置 ステレオ 2m 中央 | |
開口部出力 モノ マイク・カプセルの位置は 開口部中央/境界上 |
縦軸は任意の線形目盛りで、インピーダンスに比例します。 横軸の分解能 5.383Hz |