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穴開け
Written by Masaaki Takenaka
Uploaded on 29 Mar. 2007

バッフル板の準備

boring5 私が使用する板は15mm厚が標準ですが、バッフル板には少し薄すぎると思っています。
それで、2枚重ねて貼り合わせたものをバッフル板および裏板として使用する場合があります。
ラワン合板の裏側に木工用ボンドを薄く引き延ばしながら全面に塗布し、2枚の合板の裏側同士を貼り合わせて30mm厚の合板にします。
そのようにして貼り合わせた30mm厚の板4枚を重ねて左の写真のように圧締めします。
こうしないと、十分な接着強度が出ません。反りの修正にもなります。

使っているクランプは百円ショップ(ダイソー)で買ったものです。最近は販売していませんが、ヤフーオークションで入手可能です。

穴の開け方

boring3 左の写真にあるような自由錐(または自在錐)を使用する方法が一般的です。
電気ドリルにこれらを取り付けるのはかなり危険です。ボール盤がない場合にはトリマーを利用する方法が危険は少ないでしょう。
HCでは小林または神沢が手に入りますが、切削能力は神沢の方が優れています。
穴開け範囲は
小林・・30〜120mm(2,618 円)
神沢・・40〜200mm(3,281 円)
(価格は道具道楽での税抜き価格)
中国製の安物の小型ボール盤はふところ深さが10cmしかありませんので、神沢は使用できません。
どちらも、もっと長い横軸がオプションで用意されています。
boring4 回転中にうっかり顔を近づけて直撃されると大けがになります。防護柵を設けるべきです。

穴開け作業に入る前に、板をクランプで固定したあと、中心位置を合わせます。
穴径が大きくなるほど回転数を下げなさいと自由錐の取説に書いてありますが、通常のボール盤ではベルトの掛け替えが必要で、普通はそんなめんどうなことはしません。
それで、いつもの回転数でやるわけですが、穴径が大きいほど、モーターの過負荷により回転が止まりやすくなります。
ソッと慎重にやればなんとかなります。
板厚の半分ほどまで切削したら、裏返しにして打ち抜くまで切削を続けます。

大きな穴の開け方

boring1
ボール盤に自由錐を付けて穴を開けるのが一番手軽ですし、きれいな切り口になります。しかし、穴の大きさはボール盤と自由錐のどちらかの制約により限界があります。
それより大きな穴を開けたい場合、ジグソーという手もありますが、きれいな切り口にはなりません。
そこで、最後の手段がトリマーの利用です。
左図のように、円の中心に釘や木ねじなどを打ち込み、所定の長さの金具(トリマーを新規に購入すれば付属品として付いています)にストレートビットを付けたトリマーを固定し、手で移動させれば円形に溝を掘ることが出来ます。
掘る深さは一回につき5mmが限度です。
繰り返し溝を深くしていき、板厚の半分ぐらいまで掘り進んだら打ち切ります。
板を裏返して、同様の操作により掘り進みますが、完全に打ち抜いてはいけません。
最後の0.5mm程度(カッターナイフの刃が楽に突き抜ける程度)は残して打ち切ります。
最後は、カッターナイフで切り落とします。

この方法で重要なことは、裏返したとき、円の中心が一致しなければならない、という点です。
あらかじめ円の中心に細い貫通穴を垂直に開けておくことが必要です。

この方法であれば、原理的にはいくらでも大きな穴を開けることができますが、ものすごい粉塵は覚悟しなければなりません。

直径30mm以下の穴の開け方

boring2
自由錐では30mm以下の穴を開けることができません。
そこで登場するのが左の写真のような穴径調整自在ビットです。ボール盤に取り付けて使用します。
神沢鉄工の製品で、15〜45mmのきれいな穴を楽に開けることが出来ます。
2,580 円でした。

鬼目ナットの取り付け

boring6


boring7

穴を開けた後、内側のエッジを丸めます。以前はヤスリでゴリゴリやっていて大変でしたが、今はルーターを使いますので、あっという間に終わります。

次に、ユニット取り付けのためのネジ穴を開けます。
貫通穴を開けて、裏側から鬼目ナットを打ち込む例をよく見掛けますが、私のやりかたは違います。
表側から直径6mm,深さ12mm程度の下穴を開け、これに E タイプの鬼目ナット(M4,10mm)をねじ込む、という方法です。 下穴の壁面にはツマヨウジを使ってエポキシをあらかじめ塗っておきます。こうすることで十分な強度がでます。
使用するボルトはM4、12mmですが、12mmは普通のHCでは扱っていませんので、その場合は15mmとしますが、下穴の深さを15mmにすることが必要です。

鬼目ナットをねじ込むと、エポキシがはみ出してきますが、そのまま硬化させます。翌日、ヤスリで研削すればきれいになります。

使用する鬼目ナットはユニットのサイズにかかわらず、いつも同じものを使いますが、強度上の問題は生じていません。





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