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工作室
始めの頃は、雨の日は玄関で、晴れの日はカーポートで作業をしていました。
夏は安物のビーチパラソルで日陰を作ってなんとかしのぐことができましたが、冬の寒さに耐えられず、工作室を作ろうと決意した次第です。
母屋と自分で建てた離れの隙間が2mほどありますので、そこを利用すれば10平方メートル程度の場所が確保でき、壁は2面だけで済みます。
最初の仕事は床のコンクリート打ち。厚さ10cmで10平方メートルだから、必要なコンクリートは1立方メートル。電話1本でミキサー車が来てくれます。費用はおよそ1万5千円。
ミキサー車が吐き出す生コンクリートを全体にまんべんなく流し込むわけですが、これが想像以上の重労働で、10平方メートルがとてつもなく広く感じられました。
コンクリートが固まってからブロック1段の基礎を作り、その上に2x4材で骨組みを建てました。
母屋の窓の明るさを損なわないように、屋根も壁2面も、すべて透明ポリカーボネートの波板にしました。塩ビの波板より高価ですが、丈夫で長持ちするのでは、と期待してのことです。おかげで工作室の明るさは抜群ですが、夏は布団用のシーツを張って直射日光を防いでいます。
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集塵
工作室を造ったばかりの頃はダストをあまり気にしていなかったのですが、「木粉アレルギー」なる言葉をどこかで見てから急に心配になり、集塵しなければ、と考えるようになりました。家庭用の掃除機を使ってみたのですが、今ひとつ力不足でした。
それで、 ネットを調べて、サイクロン集塵装置を自作することにしました。
詳細はこちらです。
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ルーター・テーブル
私のスピーカー工作ではルーターやトリマーの使用頻度が高く、ものすごい粉塵に悩まされてきました。
集塵装置の自作と並行してルーター・テーブルも自作しました。作業の安全性と能率を高めると共に、集塵装置と結合することが目的です。
周囲に飛び散る粉塵はほとんどゼロという驚異的な成果が得られました。
詳細はこちらです。
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重さが50kgもあることが心配でしたが、ヤマト運輸さんは工作室のすぐ前まで運んでくれたので助かりました。台の上に載せるのが一苦労でしたが、 mokkin さんのようにチェーン・ホイストを使はなくても、一人でなんとかしました。別に力持ちというわけではないんですが。
XYテーブルの上には15mm厚の合板2枚を接着した台を取り付け、ボール盤として使用できるようにしました。
ルーター・テーブル用のマイター・ゲージを自作するのに初めてフライス加工をしました。エンドミルがないので、トリマー用のストレート・ビットを使用しましたが、スピードを高くすれば問題なく切削できます。一回の切削深さは5mmが限度でしょうか。
集塵はあまりうまくいきませんが、人体に有害な微細粉塵は吸い込んでくれるだろうから、これでもいい、と考えることにしています。作業中はうっとうしいからマスクを着用しません。
<08年12月18日追記>
このフライス盤は中国製ですが、意外と良くできています。
大きな負荷がかかるとモーターから煙がでてきますが、それ以外には問題はありません。
ブラシを調節してみましたが効果がありません。それで、モーターがつぶれた時に備えて予備を購入しました。1万円ほどでしたが、まだ使用していません。
煙が出ても、だましだまし、なんとか使っています。
すごく安い割には、実に良くできた中国製です(笑)。
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フライス盤
バッフルの穴を開けるにはボール盤に自由錐を付けるのが便利ですが、最初に買った中国製の安物ボール盤は小さくて、ふところが浅いため12cm以上の大きな穴を開けることができませんでした。
それと、どのボール盤にも言えることですが、位置決めがやりにくいという致命的欠点があります。
それで、ボール盤にxyテーブルを乗せることを考えたわけですが、ネット上にはそういう例がありました。リョービの卓上ボール盤 TB-2131 にプロクソンのXYテーブルを乗せたものです。私も一時それに傾きました。
たまたま近くのHCにリョービのTB-2131があったので触ってみたのですが、Z軸(上下方向)の微調整は無理だということがわかりました。スピードもベルトの掛け替えが必要で、気軽に連続可変というわけにはいきません。
何か代案はないかとネット上をさまよっているうちに、安価な小型フライス盤の存在を知りました。
これだ、と思いました。
中国企業 SIEG の X2 です。世界中で広く使われていて、日本では(株)スリースカンパニーが輸入代理店です。
金属加工用の機械ですが、もちろん木工にも使うことができます。
入手ルートはヤフー・オークションしかないようで、 49,800 円で即落しました(その後、エンドミルなどの付属品を付けて6万円に値上げされています)。
XYZ軸の微調整が楽で、スピードは連続可変、モーターは強力、ふところは十分に深い。これなら卓上ボール盤 TB-2131 とプロクソンのXYテーブルの組み合わせより少しだけ高価ですが、機能的には格段に優れています。
金属加工をやる人たちには X2 の精度に不満があるようですが、木工の精度は一桁低くても問題ありません。
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工作室内はテーブル・ソーを使用するには狭すぎますので、屋外に引っ張り出して使います。キャスターを付けて移動しやすくしました。
スタンドは使わず、低い位置で作業します。
テーブル、縦びき定規、傾斜角度などの精度は十分です。
接触予防装置の割刃にゆがみがあり、どう調整してもうまくいかないので、かえって危険と判断して取り付けないことにしました。
チップソーは刃数72Pのものを選びました。
回転音は意外なほど静かで、切削時の騒音レベルはほとんど上がらず、抵抗感なく楽々と切断でき、切断面はきれいです。
しかし、重要な欠点が一つありました。
縦挽き定規(フェンス)のクランプハンドルはネジ式でして、今時こんな前時代的な機構を採用している機種は他にありません。
多少不便だというだけなら我慢できますが、締め付け力が少しでも弱いと切断作業中にフェンスが動いてしまいます。
これには困りました。
それで、やむなく改造を思い立ったわけです。
詳細はこちらです。
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テーブル・ソー
日立の C10FE です。
わが工作室では唯一の「まともな」電動工具です。何がまともかというと、日本製を新品で購入したからです。
これを買う前は自作のテーブル・ソーを使っていました。丸ノコを仰向けにしてテーブルの下から取り付けただけのものでしたが、精度は使いこなしでかなり高くすることができました。ただ、指に大ケガをしてから嫌気が差し、取り替えることにしたわけです。
指のケガは骨に達するもので、全治1ヶ月でした。手術中、医者が「電ノコ恐るべし」とつぶやいていたのが記憶に残っています。砕け散った骨片の除去と消毒に手間取っていたようです。
どれにするか、さんざん迷いました。方向は二つ。徹底して安さにこだわるか、それなりに名の通ったものにするか。
カインズホームで中国製の安物が 9,800 円で特売されているのを見て衝動買いしそうになり、必死で踏みとどまりました。
名の通ったものというと、米国リョービの BT3100 の愛好者が日本では多いわけですが、すでに生産中止になっています。
後継機はBTS15 ですが、1ランク落ちる品質で、 49,980 円です。
ただし、レートがUS1$=¥100を基準としているため、現在の為替相場では6万円程度、プラス送料です。
一方の純日本製ではマキタの 2703 か、日立の C10FE か、ということになりますが、マキタはテーブルが小さく、ボディはプラスチックで、あまり評判が良くないようです。
結局 BTS15 か C10FE か、ということになります。日立の方が2万円ほど安いわけで、それが決め手になりました。
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「 REXON製品はメーカーの都合にて全商品廃盤となりました」とどこかの通販サイトに出ていましたが、つぶれたんでしょうか。洪水のように押し寄せる中国製の安物に対抗するのは大変でしょうね。トリマーなど一部を除けば、中国製でもそこそこ使えるわけですし、日本メーカーのように明確に品質上の優位を確立していればなんとかなるんでしょうが、同レベルの品質ではね。
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バンドソー
Rexon のバンドソーBS-10K2を購入しました。
音響フィンを組み込んだ角形スパイラル・スピーカーを作り始めてから、角度切りが必要になったためです。
Rexon は台湾のメーカーで、安物の電動工具を製造しています(正確には、「いました」のようです)。
BS-10K2の評判はかなり良くて、ネット上には多数の使用例が報告されています。使ってみて分かったことですが、 Rexon だからということではなく、バンドソー一般に言えることのようですが、切り口が荒れ、直線カットが苦手など、正直少しガッカリしました。
テーブルソーを購入してからは、補強材の切断などの補助的な用途に頻繁に使用しています。気軽に使えることと安全性が比較的高いことから、結構便利で、悪くない買い物でした。
集塵については多くの人がこの機械に不満を感じて改造に取り組んでいますが、私の場合そのままでも特に問題はありません。風量が十分かどうかということではないでしょうか。
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<08年12月18日追記>
中国製のサンダーですが、振動が激しくて「暴れ馬」という感じで、ペーパーがすぐにひきちぎれるなど、ものすごく使い心地が悪いので、全部捨てて、日本製に買い換えました。安物買いの銭失いでした。
リョービとマキタの中古品をヤフーオークションで買ったわけですが、使い勝手は断然良いですね。
リョービのサンダーは中国で製造しているようですが、日本メーカーのブランドで販売されているものであれば、どこで製造していても日本製なわけで、抜群の信頼感があります。
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その他の電動工具
よく使うのは サンダーぐらいでしょうか。ペーパーの荒さ別に中国製の安物を3台使っています。必須の電動工具ですね。
他には、スピーカー工作に直接必要な電動工具はありません。
ジグソーは、以前はバッフルの穴開けによく使っていましたが、最近は必要がありませんし、 ルーターやトリマーもルーター・テーブルができてから、手持ちでは使わなくなりました。
トリマーでは苦い経験があります。3,000 円台の中国製の安物に手を出してしまったのです。ジグソーやサンダーは問題なく動くのですが、トリマーは買って1ヶ月もしないうちにウンともスンともいわなくなったのです。ブラシをいじってもダメでした。
3台を使いつぶして、ようやく中国製ではダメだと悟り、ヤフー・オークションで中古の日本製を落札しました。おかげで、日本製の優秀さをあらためて認識することができました。
電気ドリル、卓上ドリル、ベルトサンダー、丸ノコも眠ったままです。
ただ、スピーカー工作以外の目的で電気ドリルを使うことはあります。
電気カンナとディスク・グラインダーも買うことは買ったんですが、うまく使いこなせない上に必要もないので、全く使用しません。
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いす
作業用のいすについて、少し工夫しました。
離れの玄関ステップを 作業台として利用しているため、低い位置での作業が中心となります。
それでも時々高い位置での作業もあります。以前はそれぞれ別のいすを置いていたのですが、狭い場所に二つのいすは邪魔です。
それで、一つで済むように、高さ可変のいすが必要になりましたが、市販品で気に入るものがなかったので自作しました。
中国製の安物の油圧ジャッキを利用することを思いついたわけです。
カインズホームで 1,780 円の2tジャッキを見つけました。車輪がついていて移動が楽です。
これに腰掛けるための板を乗せればいいわけで、ちょっとした工作で出来上がりです。
最低高さは25cm、最高高さは45cmです。すわったまま、レバー操作で簡単に高さを変えることができます。
少しぐらつくのが難点ですが、そのうちなんとかしようと思っています。
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